今日、芦原さんが公園に連れて行ってくれた。
「アキラ、何して遊ぶ?」
芦原さんが聞いた。
「んーとね、砂遊び」
砂場を指差すと芦原さんは笑って頷いた。
砂場に行ってお山を作ることにした。
ぺたぺたと砂を叩いてたら芦原さんが保育園のことを聞いてきた。
「アキラ保育園でいつも砂遊びとかしてるの?」
「うん、ボク砂遊び好きなの」
「へー、誰と遊ぶの?」
「ヒカルくんとゆうきくんとか…あとあかりちゃんとか…てつおくんときみひろくんとか…」
「いっぱいいるな〜」
「うん。まだいるよ」
「でもヒカルくんと仲いいんだろ?」
「うん、そうだよ。何で芦原さん知ってるの?」
「いつもアキラがヒカルくんがどうした、一緒に何した〜って言ってるだろ?」
そうだっけ…?
ボクそんなにヒカルくんの話したかなぁ?
「ヒカルくんってどんな子?」
「ヒカルくん?」
「そう」
「んーとね…」
ヒカルくんって…
「ヒカルくんはねェおひさまみたい」
「お日様?」
「うん!おひさまみたい!」
そう言ったら芦原さんは首を傾げてお日様を見上げた。
「ふぅーん、おひさまねぇ〜」
「うん、そうだよ」
「他には?」
「ほか?」
芦原さんはにこにこ笑って頷いた。
「えっと、ヒカルくんはねぇブランコが好きで、お絵かきが好きでね、お歌も好きで、足も速くって…」
「へぇ〜。アキラとどっちが速い?」
「…ボク」
「アキラ?すごいじゃん!」
「うん。あのね、ヒカルくんこの前ボクに負けるから勝つまで勝負するって言ってて、走ってたら転んじゃったんだよ。血が出てた。でもヒカルくん痛くないから走ろうって走ったんだよ」
「へぇ」
「それでヒカルくん消毒する時は痛いって言ってたんだ」
「ああわかるわかる。しみるもんなぁ。それでヒカルくんはアキラに勝てずじまい?」
「あのね、その日は時間がなくて出来なくて、次の日に勝負したらね、最後ボク負けちゃった」
「へ〜、アキラそうとう速いんだ?」
「そうみたい」
「へー、すごいすごい」
俺も結構速いんだよ〜と言いながら芦原さんは砂の山を作っていく。
「あ、芦原さん、違う」
「え?何が?」
「あのね、黒い砂のあとはさらさらの砂をつけると丈夫になるんだよ」
「そうなの?さらさらって、ああ、これ?」
「うん。それ」
「そうか〜。アキラってば物知りだな〜」
「保育園で先生が教えてくれたんだ」
「へ〜。先生は優しい?」
「うん!すごく!いつも笑ってるんだよ。でも怒るとちょっとだけ怖いの」
「アキラ怒られたことあるの?」
「ううん。ヒカルくんが。ボクとケンカしてね、ヒカルくんが石投げようとしたら先生すごく怒ってて」
芦原さんはそこでくすっと笑った。
「なぁに?」
「いや、アキラ、やっぱりヒカルくんの話してるなぁと思ってさ」
「え?」
あれ?
「本当に仲いいんだな」
芦原さんがにっこりと笑って言ったからボクは大きく頷いた。
「うん!」「ふぅ〜、結構上手く出来るもんだな〜」
完成したお山を見て芦原さんはそう言った。
「山とか作ったの本当久しぶりだけど…、結構楽しいなぁ」
「芦原さんはいつも何して遊んでるの?」
僕、芦原さんが遊んでるところって見たことない。
いつも僕の家で碁を打ってるか僕と遊んでくれるか。
「そうだなぁ。ゲームとか…。でも大抵碁の勉強とか…宿題もあるしあんまり遊べないよ」
「宿題って?」
「学校の勉強だよ」
「学校の…」
「でも今年で小学校は卒業だし、中学は宿題ないみたいだから楽だよ」
「ふぅん…」
「アキラは来年小学生だよな〜」
「うん」
「一緒に小学校行けたらよかったのにな」
芦原さんは残念そうにそう言った。
僕も芦原さんがいたら楽しかったと思う。
でもいないんだ…
「一緒に行きたかったな…」
僕がそう言うと芦原さんは頭を優しく撫でてくれた。
「大丈夫だって。ほら、ヒカルくんとかも一緒だろうからさ」
「うん」
そうだ。ヒカルくんもゆうきくんもあかりちゃんもいるんだもん。大丈夫だ。
「さぁ、帰ろ」
「うん」
芦原さんは帰り道、小学校の話をしてくれた。
あの先生は優しいとかサンスウって言う勉強は難しいとか。
「でも中学は英語があるんだよ〜。やだなぁ」
「エイゴ…」
「でも中学になったら新しい…ぁ、……」
「芦原さん?」
どうしたのかな?急に黙って
(そうだ。アキラの保育園って向こう側の…あ…ヤバイかも…)
「アキラ」
「ん?」
「ヒカルくんはどこら辺に住んでるのか、知ってる?」
「んと…、帰る時僕と反対の方に帰るよ」
(……もしかして違う小学校…とかだったら…アキラ落ち込むんじゃ…)
「どうして?」
「え、や、別に」
「ふぅん…?」
(大丈夫、かな…?ヒカルくん以外にも友達いるみたいだし…きっと一人くらいこっちの子がいる…)
(と思う……ことにする)
「芦原さん、小学校って遠い?」
「え?近いよ。すぐそこ」
「ふぅん」
小学校ってどんなところだろう…
「行ってみたい?」
「え?」
「行こうか?」
「いいの?」
「うん。中には入れないけど、見るだけなら」
「…行きたい」
「よし!じゃ行こう!」
(小学校がいいとこだってわかれば、いや悪くないってわかれば…、もしかしたらヒカルくんと違う小学校でもガマンできるかもしれないしな)
芦原さんの案内で、僕は小学校の門の前に来た。
運動場はものすごく広くて遊具は保育園ほどいっぱいないけど…、学校はすごく大きかった。
「大きいね」
「保育園より沢山の人がいるからなぁ」
「小学校楽しい?」
「うん、楽しいよ」
芦原さんがにっこりと笑った。
小学校。僕もここに来るのかなぁ。
でもここも碁はないんだ…。つまんないなぁ。
でもヒカルくんと遊べるもんね。ゆうきくんもあかりちゃんも。
小学校も楽しいよね。
「アキラ、帰ろうか。遅くなっちゃった」
「うん」
小学校もきっと楽しいよね。
ヒカルくんとゆうきくんとあかりちゃんと。
そうだ。てつおくんときみひろくんと…それからあすみちゃんとよしたかくんはもう卒園しちゃうんだった。
先に小学校に行っちゃうんだ。
でも皆いるから、楽しいよね。
小学校も楽しみになっちゃった。
早く大きくなりたいなぁ
そうしたらいっぱい碁を打って強くなるんだ。
いっぱい強くなったらヒカルくんに教えてあげたいなぁ、囲碁。
そうしたらきっともっと楽しいと思う
芦原さんとアキラ。あっても7歳差だとこの前知りました。8以上はない。
結構差はなかったんだなぁと実感。
アキラが芦原さんは友達って言った気持ちが分からないでもない。
お題は公園なんですが…、ほとんど無視ですな;一応公園に来たには来たんですが…
話ししてばっかだし;ちと短いし;
だって!公園だとヒカアキにならないんだもの!(二人の家は遠いから一緒は無理なんだぁ!・裏設定)